今回のロシアによるウクライナ侵攻を調べていたら、出てきた事件。もう40年ほど前の話なので、御存知無い方も多いだろう。
男の名前はスタニスラフ・レフチェンコ。
彼の証言から、日本の政財界、マスコミその他、各界にロシアのスパイがゴロゴロいたのではないかという話である。
1.レフチェンコ事件とは?
レフチェンコ事件(レフチェンコじけん)は、ソ連国家保安委員会(KGB)の少佐、スタニスラフ・レフチェンコが日本国内での諜報活動・間接侵略(シャープパワー)を暴露した事件。レフチェンコは1982年7月14日に米下院情報特別委員会の秘密聴聞会で工作活動を暴露、国内外に大きな衝撃を与えた。
「レフチェンコ事件」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』
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最終更新日時:2022年5月17日 14:43(日本時間)
アクセス日時:2022年5月22日 17:41(日本時間)
レフチェンコの表向きの役職は、ソ連の国際問題週刊誌ノーボエ・ブレーミャの東京特派員であった。彼の目的は、日本の政界や財界、マスコミに接触し、日米同盟を損なわせる離間工作及び、北方領土問題を抱えた日本の世論を親ソ的なものにする事であった。
更に、ソ連に関してはゾルゲ事件が有名である。
2.スパイ達
2-1 どんな人間がスパイに?
スパイとされた人間の中には、複数の政府与野党の政治家、マスコミ関係者、経済界の実力者、大学教授等が多く、コードネームをつけて呼ばれている。
名前が出ている人間も多いが、どこまで本当かは不明。
2-2 どうやってスパイにする?
元々マルクス主義の人間であったり、反政府的な思想を持っている人間は工作に積極的に乗ってくる可能性があるし、お金で転ぶ人間、女性問題やスキャンダルに付け込まれて工作員になった人間等、いろいろなパターンがあると思われる。
例えば、お隣中国には四色の罠(トラップ)があると有名だ。
2-3 どうやってスパイを見分ける?
勿論、一般人にスパイを見分ける事など、そう簡単に出来る事では無い為、あくまで想像になってしまう。
3.日本の対応
警察庁外事課と警視庁公安部が捜査したが、証拠が乏しい事に加え、レフチェンコが接触していた人間は工作員とは認められず、スパイというよりは、せいぜい仲が良くて信頼出来る人間程度なもので、情報漏洩は無い為、捜査を打ち切ったらしい。
認めると社会的な影響が大きいからか、身内に甘いからか、潔癖だったのか、今となっては不明。
レフチェンコによると、日本にはスパイ防止法のようなものが無い為、防諜に関して極めて弱く、工作し放題の状況であるらしい。
例を挙げると、彼が亡命後に記した著書『KGBの見た日本』の中では、「日本外国特派員協会には各国の諜報機関関係者が多数存在していた」と記されている。
4.現在の日本は?
真の情報は、公安とか内調とか、政府のかなり上層部の人達しか知らないわけだが、今でも、工作員がウヨウヨいるのはおそらく間違いないだろう。
アメリカ、中国、ロシア、韓国、北朝鮮、台湾は間違いなく、その他の国でも情報収集や工作は徹底的にやっていると思われる。
ロシアによるウクライナ進攻 で情報収集や情報工作が如何に大事であるか思い知った方も多いと思う。
今の時代はネットやSNS等による工作が非常に多い。
TwitterやYoutube、Facebook等の、非常に人気があるアカウントにも怪しいのは存在するし、俗にいう捨てアカウントで別人になりすまし、他人の誹謗中傷、工作、扇動が行われているのは間違いないと思うが、一般人がこの真偽を見抜くのは難しい。
特に最近多いのは、ある種の陰謀論に傾倒し易い人間を釣って置いて、別の陰謀論に誘導するやり方だ。極めて高度な手口の工作活動が日本で行われていると見るべきであろう。
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