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【アメリカの地底政府を読み解く】ー昭和16年度、報知新聞掲載

陰謀論

『アメリカの地底政府』。

御存知無い方は、何のこっちゃ?、と思う事だろう。これは、昭和16年度の報知新聞に掲載された記事の内容である。アメリカの地底政府とは、要するに、ディープステートだとか、国際金融資本の事だと思われる。

現代日本では陰謀論だと一蹴される話であるが、戦前は普通に新聞に掲載される内容であった。面白いので読んでみよう。

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1.昭和16年度の報知新聞に掲載された記事

以下は、1941年(昭和16年)、6月23~29日の報知新聞に掲載された見出し記事(タイトル画像)の翻訳である。正直、意味がよく理解出来ない所も多いが、ざっと目を通して頂ければ幸いである。

ちなみに、報知新聞とは、明治から大正にかけて「東京五大新聞」の一角を占めた有力紙の一つである。

直営販売店制度や、新聞写真の掲載、女性ジャーナリストの採用などを日本発で実施しており、箱根駅伝の創設も行うなど、新聞史・社会史に大きな足跡を残した。第二次世界大戦後は「スポーツ報知」になった。

アメリカの地底政府

与論が白聖館を支配し、与論が政治的権機力に先駆するとまでいわれた与論の国アメリカ—その民主主義の牙城アメリカが今や一億三千万国民の与論を、”頬かぶり”して参戦の無限軌道を猪突驀進しようとしている、国民がストップと手を挙げているのに運転手ルーズヴェルトは赤信号を無視して遮二無二参戦の交叉点を渡ろうとしているのだ、冷静な与論を踏みにじってまでアメリカは何故”参戦”の危い橋を渡ろうとするのか、アメリカの実思を歪め、アメリカの与論を去勢するものは誰か?この疑問符をあぶり出しにかけると『参戦を煽るものユダヤ地底政府』という文字が大きく浮び上って来る、ニューヨークがジューヨークと呼ばれ、ニューディールがジューディールと皮肉られ、ニュースペーパーがジュースペーパーといわれるくらいジュー即ちユダヤ勢力が浸潤し、ユダヤの資金力によって金しばりにされているアメリカである、米の参戦近しが喧伝される今、ここにアメリカの参戦をあおる”ユダヤ地底政府“を白日下に暴き、参戦の鐘は論がために鳴るかを解剖して見よう



神戸新聞付属図書館デジタルアーカイブー01.東京ー報知新聞ー1941年(昭和16年)ー37.アメリカの地底政府(1~6・完)報知新聞ー1941-06-23/1941-06-29
新聞記事文庫(kobe-u.ac.jp)

アクセス日時:2023年01月12日 21:30(日本時間)

詳しい内容はさておき、やたらとユダヤ勢力、ユダヤの資金力、ユダヤ地底政府等、「ユダヤ」の文字が出てくるのはいったい何故だろうか?

現代日本の新聞で掲載される事はまず考えられない内容である。精々、ムーとか、実話ナックルズ等の雑誌ならあるかもしれない。戦前の新聞のクオリティーの問題なのか、事実なのかはわからない。

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2.アメリカの地底政府の抜粋記事を考察

他の記事も見てみよう。

(3)重慶政府は”出張所” 戦火の挑発者秘密結社(フリーメーソン)は躍る 笑止や蒋夫妻もその一員

フ、フリーメーソンですか?

日常会話で普通に混ぜると変人扱いされそうではあるが、戦前の新聞記事には大真面目に掲載されている。テレビでもたまに放映されるが、ほとんどは陰謀論やトンデモ話の類である。

JanによるPixabayからの画像

(5) 仮面剥れた米国映画 恋愛や文化にも破壊の触角(一部抜粋)

天を衝くマンハッタン、炬火を掲げる自由の女神、不夜城タイムス・スクエア、映画の都ハリウッド、そしてGメン、カウボーイ、ギャング—と、映画といえば反射的にこれ等一連のアメリカ影像が脳裏に浮び上ってくるほどアメリカ映画が我が国民殊に若き青年子女の上に及ぼした影響はかって著しいものがあった、事変以来は為替管理の強化でアメリカ映画の輸入も月々数える程に制限されてしまったのでその影響もほとんど目立たなくなってしまったが、一時は若い女性のモードが全くアメリカ映画によって支配され、和製デイトリッヒ、和製ガルボ、和製ヘップバーンをきどった女性が百鬼夜行のように銀座、新宿街頭を闊歩し、日本観光に来たアメリカ人がびっくりしてツーリスト・ビューローに注意の手紙を置いて行くというような笑えぬナンセンスさえ生んだことがあった
振分の髪を短み春草を髪にたくらむ妹をしぞ思う
と万葉の女性以来大和撫子が誇り続けて来た丈なす黒髪がすつぽりと切られてスズメの巣のようなパーマネントに変り、眉毛を落して三日月眉毛をかいたりするような風潮が流行したのも全くアメリカ映画のお陰であった、恋愛至上主義、刹那主義、享楽主義、尖端好奇、モダニズム、道徳軽視と人間獣化の恐るべき風潮が若い青年男女の間に燎原の火のように燃えさかったのもアメリカ映画のスクリーンがまき散らした影響であった、このアメリカ映画こそ言論機関と共にユダヤ金融資本が一手に掌握する独占事業なのである[中略]

ユダヤはまた映画を三S政策の一翼として利用していることを忘れてはならない、三S政策とはセックス、スクリーン、スポーツによって国際主義を高揚し道徳を破壊し家族制度、社会秩序を攪乱しユダヤ思想への同化を誘導するものである、事変前ユダヤの三S政策は段々として日本に押寄せ青年男女を初め日本の交化層を腐蝕し、まさに日本精神は懐滅に瀕せんとした、アメリカ交化の仮面をかぶった映画は冒頭で述べたように我が純真な青年男女の気風に大きな悪影響を与え、浮華軽佻、侈奢逸楽の都会生活を謳歌せしめるようになった

神戸新聞付属図書館デジタルアーカイブー01.東京ー報知新聞ー1941年(昭和16年)ー37.アメリカの地底政府(1~6・完)報知新聞ー1941-06-23/1941-06-29
新聞記事文庫(kobe-u.ac.jp)

アクセス日時:2023年01月12日 21:30(日本時間)
昭和初期のパーマスタイル。1933年  モデル夏川静江
3S政策

3S政策(セックス、スクリーン、スポーツ)とは、戦後にGHQが始めたものと思っていたが、実は違っていた。

昭和初期、いやその前から日本に徐々に入ってきており、文化的な侵略を着々と行っていた。露骨に禁止の方向になったのは昭和12年に勃発した日中戦争(シナ事変)以降のようだ。

3.シオンの議定書

何故これ程迄にユダヤにこだわるのか?

カギは「シオンの議定書」にあった。

シオンの議定書とは?

1903年にロシア語版が発行。内容はユダヤ人が世界支配するという陰謀論であり、ヒトラーなど世界中の反ユダヤ主義者に影響を与えた。結果的にドイツによるユダヤ人の大量虐殺を引き起こしたと言える事から「史上最悪の偽書」とされている。

日本には、1919年春に秘密出版されている。「シオンの議定書」は今日では偽造文書であるとされているが、当時は国際政治の重要な情報として扱われており、これが日本人で「ユダヤ人による国際陰謀」という説が存在する事になった。現代のグレートリセット陰謀論に似たようなものか。

しかし、単純に陰謀論であると捉えて良いのであろうか?大手の新聞社が掲載していたという事が、どんな意味を持つのかよく考える必要がある。

報知新聞が変な電波を出していたのか、現代の価値観、信じ込まされている事が嘘だったのか、根は非常に深い。

4.まとめ

筆者としても、掲載内容を完全に信じておらず、記事を一部切り貼りして、捏造している可能性も考えたが、どうもそうではないらしい。

戦前の新聞記事をまとめて読んでみたいが、都合の悪い記事はGHQに消去されており、簡単には表に出てこないようだ。国会図書館等には残っている可能性はあるが、ユダヤ絡みで検索してもヒットしないという噂を聞いた事がある。

戦前や戦中戦後の混乱期の公表出来ない事柄に関して、GHQにほとんど焚書坑儒されてしまった為、政治家も、大学の研究機関も、マスメディアも、表立って真実をいう事は出来ない。

これは全く筆者の妄想の類だが、正常な歴史を後世に残す為、熱意のある人物が、陰謀論やタブロイド紙に隠して現在まで存在させた事あるとは考えられないだろうか?もちろんこれを調査するのもなかなか大変であるが。

どこまでが陰謀論なのか謎は尽きないが、皆さんにはぜひリンク先の報知新聞の記事を読んで判断して頂きたい。

【参照】
神戸新聞付属図書館デジタルアーカイブー01.東京ー報知新聞ー1941年(昭和16年)ー37.アメリカの地底政府(1~6・完)報知新聞ー1941-06-23/1941-06-29
新聞記事文庫(kobe-u.ac.jp)

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